黒字経営をするために ~②月次チェックの必要性~
経営者は感覚として、今、自社が儲かっているかどうか、というのは肌身でわかるかと思います。しかし、時には、売り上げは伸びているものの、不採算での受注や、粗利率の低い物件ばかりが増えていて、利益が出ていない、赤字だったということもあり得ます。
このため、定期的に自社の経営状況を客観的な数字で見ることにより現状を把握することが大切になってきます。
たとえば、売上が伸びているにもかかわらず、いざ、経理上の数字を見てみたら利益が出ていなかった場合、考えられるのは例えば次のようなものです。
1.粗利率が著しく低下している。
2.毎月の固定費が増加している。
3.一時的な特別損失が発生した。
といったものです。これらは、数字を確認することにより見えてきます。
そして、利益が出ない一因をつきとめたら、今度はこれをさらに突き詰めて原因を探していきます。
例えば、1.粗利率が著しく低下している。 であれば、
①売り上げの拡大ばかりに目がいき、値引き販売にたよってしまったため、粗利率が著しく低下した。
②無理してとった案件が、そもそも赤字または利益が著しく少ない金額での受注であったため、全体の足を引っ張ってしまった。
③材料等の高騰があったが、それを売り上げに反映できない状況のため、粗利率の低下につながった。
などがあげられます。
こうして、原因を突き止めた後は、以後、このような状況にならないためにはどうすればよいか、対策を考えていきます。
こうした流れの最初にくるのが定期的な経理による客観的な数字でのチェックとなります。
このために、出来れば毎月、月次チェックをすることにより、少しでも早く異変に気付いて、その対抗策を講じることが大切になってきます。
下記の月刊「戦略経営者」で掲載された記事では月次チェック、PDCAを行ったことによる成功事例が記載されています。